友達の借金返済に巻き込まれた

A君(友達)の格好が、段々、派手になった。 共通の友達、「A君、彼女が出来たらしいよ」 格好が派手になったA君には、水商売をしている彼女がいた。 A君に水商売の彼女が出来た数ヶ月後、A君の親から私に電話が入った。 A君の親、「息子がどこにいるか知らない?」 私、「A君は家に帰ってないの?」 A君の親、「うん、1ヶ月以上、家に帰って来てないの」 私はA君が彼女のマンションにいることは知ってはいたのだが、A君の親には言えなかった。 電話を切った私は、A君がいる彼女のマンションを訪ねると、ガラの悪い男がいた。 私、「こちらにA君はいませんんか?」 ガラの悪い男、「彼の知り合い?」 私、「はい、高校が同じでした」 ガラの悪い男、「知り合いなら、彼の借金を支払ってくれない?」 私、「お金は持ってません」 ガラの悪い男、「全額返してくれとは言ってないよ、1万で良いから支払ってくれない?」 サイフにはアルバイト代が入っていたため、ガラの悪い男に1万円を支払うと、翌日、家にガラの悪い男がやって来た。 私、「何ですか?」 ガラの悪い男、「ここにAはいるんだろ?」 私、「いませんよ」 ガラの悪い男、「借金を踏み倒されて困ってるんだよ」 私、「どうして、僕の家が分かったのですか?」 ガラの悪い男、「高校が同じなら、連絡簿から分かるんだよ」 家の中にA君がいないと分かると、ガラの悪い男は帰って行ったのだが、その夜、高校時代の友達から「お前、変な奴に俺の連絡先を教えただろ!」と苦情の電話が何件も入った。 高校時代の友達が言う「変な奴」とは、ガラの悪い男のこと。 私ではどうにもならないと思い、代理人に入ってもらうと、ガラの悪い男からの嫌がらせは止まったのだが、10年が経つ現在もA君がどこにいるのか誰も分からない。